家に帰ってきて、玄関の鍵を開けようと鍵穴に鍵を入れ、鍵を回したところで「ポキッ」!

一瞬、何が起きたかわからなくなりますが、手元には途中で折れた鍵の持ち手だけが残っているのを確認して「鍵が折れた」現実を知ることになります。

折れた鍵

折れた玄関の鍵を自分で取り除く方法

折れてしまった鍵を放置しておくことはできないので、取り除く必要があります。

ここでは自分で折れた鍵を抜き取る方法を説明しますが、折れた鍵の鍵片が鍵穴から出ているか、鍵穴からは出てなくて完全に鍵穴の中か、によって対応方法は変わってきます。

(1)鍵片が鍵穴から出ている

カギ折れ_出ている

  • 手で引っぱり出す
  • ラジオペンチやピンセットを使って引っ張り出す

(2)鍵片が鍵穴から出ていない(鍵穴の中)

折れた鍵が鍵穴の中

  • 瞬間接着剤で折れた鍵をくっつけてから抜く
  • ピンバイスで鍵穴に残っている鍵に穴を開けて抜き出す

(3)鍵片の状況不問

  • 鍵穴部分をドアから取り外してから取り出す

 

以上の5通りとなります。

3つめの鍵穴をドアから取り外して取り出す方法は、鍵片が鍵穴から出ているか出ていないかに関係なく取り除ける確実な方法です。

鍵屋に頼む場合も、ほぼこの方法となります。

しかしこの方法は鍵が開いている状態でしかできません。と言うのも、鍵穴はドアが開いていないと取り外せないからです。

まずは上記の5通りの方法を順を追って説明していきましょう。

 

手で引っぱり出せれば超ラッキー!?

もっとも簡単で、まず最初に誰もが試してみる方法がこちらです。

手でつかめるほど折れた鍵が鍵穴から出ていないと出来ませんが、少しでもつかめそうならやってみましょう。

もっとも手で簡単に抜ければたいした問題にもならず、このページを見ることもないかも知れませんが…。

鍵穴専用の潤滑剤などがあれば、鍵穴に残っている鍵の隙間から潤滑剤を吹き込んでください。

鍵の動き自体がスムーズになるので、抜きやすくなるでしょう。

手で引き抜く場合の注意点として「なるべくゆっくり抜く」ようにしてください。

鍵形状や鍵穴の種類などにもよりますが、勢いよく抜いてしまうと鍵穴内部を傷つけてしまう危険性があるからです。

 

ラジオペンチやピンセットで鍵片を引っ張り出す

折れた鍵が鍵穴から出ていても、手でつかめるほど出てなかったり、手で抜けない場合は道具に頼りましょう。

鍵穴に残っている鍵をラジオペンチかピンセットでつかんで引っ張り出すだけです。

ピンセットの方が小さくて細い鍵をつかみやすいですが、引っ張る力を加えづらいのであれば、ラジオペンチを使うほうが良いかもしれません。

抜く際は、手で抜く時の注意と同様ゆっくり抜くことを忘れないでください。

 

また、抜く時以外にもラジオペンチやピンセットでつかむ時に、先端を鍵穴に深く入れすぎると鍵穴内部を傷をつけてしまう可能性があるので、鍵片だけをつかむようにしてください。

手で抜く場合や工具を使って抜く場合のどちらも「鍵穴から折れた鍵が出ている」のが条件なので「鍵穴内部に残っているけどつかめる箇所がない」場合はこれらの引き抜き方法は使えません。

ラジオペンチ

 

瞬間接着剤で折れた鍵をくっつけて抜く

手元に残った鍵の破片に瞬間接着剤を付けて、鍵穴に残っている鍵とくっつけて抜く方法もあります。

まずは瞬間接着剤を付ける前に鍵の向きを確認しましょう。鍵穴に入れる向きを確認したら、こぼれない程度に瞬間接着剤をつけて、折れた鍵としっかり噛み合わせ、瞬間接着剤が固まるまでその状態を保持。

瞬間接着剤が固まったらゆっくり鍵を引き抜きましょう。

この方法は、折れた鍵が鍵穴からまったく出ていない場合に試すのが良いでしょう。

鍵穴から出ている状態なら引っ張り出す方が確実だし成功率が高いです。

瞬間接着剤は、たくさんつけすぎて鍵穴内部に付かないように十分注意してください。また、1回試してダメだったら諦める方が無難です。

 

この方法は鍵が開いていない時に「鍵を開ける」方法として試してみる方法でもあります(瞬間接着剤を使わなくても可)。

折れた鍵片の位置などにもよりますが、焦らずゆっくり回すようにしてみてください。

 

ピンバイスで鍵穴に残っている鍵に穴を開けて抜き出す

これも鍵穴内部に完全に残っている場合の方法です。

ピンバイスとは、プラスチックや金属に小さな穴を開けるときに使う道具で、指先で操作して穴を開ける手動の小さなドリルみたいなもの、というイメージを持ってもらうとわかりやすいでしょう。

ピンバイス

これを使って、鍵穴内部に残っている鍵の破片に穴を開けます。ただ穴を開けるのが目的ではなく、穴を開けて残っている鍵片とピンバイスを一体化させるのが狙いです。コルク栓を抜く時のコルクオープナーの役割をさせるのです。

鍵穴に残っている鍵片は、断面形状になっていてかつ厚さも2mmくらいです。うまく穴を開けるのも難しいですが、中央部にしっかり穴を開けられて鍵片に刺すことができれば抜き出すことは可能です。

注意すべき点は、穴を開ける際に鍵片を奥に押し込まないようにすることや、鍵穴内部に傷をつけないようにすることです。

途中で無理そうだな、と感じたら無理してやらずに諦めた方が悪化させずに済むでしょう。

 

鍵穴(シリンダー)部分をドアから取り外してから鍵片を取り出す

もっとも確実な方法です。

ただしこれは冒頭でも説明しましたが「鍵が開いている状態」でないと鍵穴(シリンダー)をドアから取り外せません。

鍵穴をドアから取り外す手順は以下となります。

1.ドア側面にある金属プレートを外す

2.鍵穴を固定しているピンを抜く

3.鍵穴を取り外す

この3つの手順で簡単に外すことができます。それぞれの詳しい説明は鍵交換のページで紹介しているので、そちらを参照してください。

鍵穴を取り外したら、その中に残っている折れた鍵片を取り出します。

鍵穴の裏側(鍵を入れる側と反対側)から、鍵穴を傷つけないように精密ドライバーや細くてしっかりした針金のようなものを入れて、鍵片を押し出して取り出します(鍵屋が取り除く際は、底部にあるテールピースを外して内筒を取り出した状態で鍵片を取り出します)。

鍵片を取り出した後は、外した手順と逆の順番に鍵穴(シリンダー)をドアに戻せば終了です。

 

折れた鍵片を取り除いたら次は原因究明と対策を!

折れた鍵片を取り出せたら終わりではありません。

折れた原因を究明して対策しないと、また同じことがすぐに起こってしまいます。

考えられる原因は「持っている鍵」か「鍵穴本体」のどちらかです。

持っている鍵が原因の場合

順番はどちらでも良いですが、まずは持っている鍵が原因だったかの確認から。

ドアが開いている状態で、折れていない他のスペアキーや予備の鍵を使って施錠・開錠がスムーズにできるか試してみましょう。

スペアキーや予備の鍵が数本あるなら、すべてで確認してみてください。

他の鍵では問題なく開け閉めできれば、折れた鍵自体が原因だったとみて間違いないです。

  • 経年劣化による強度の低下によるもの
  • 鍵が純正品でなく合鍵だった

折れた鍵の摩耗が激しく、長い間使っていたなら経年劣化による強度低下が考えられます。

合鍵がメーカー純正品よりも折れやすい理由とは?

2つめは、メーカー純正の鍵だったかお店などで削ってもらった合鍵だったかということです。

メーカー純正の鍵は、MIWA、GOALなどのメーカー名と10ケタ前後の鍵番号が刻印されています。

対して合鍵の場合は、メーカー名の部分にFUKI、 GSS、GTS、INAHO、 MISTER MINITといった合鍵用のブランクキーを作っている会社名が入っていて、鍵番号も3~4ケタの数字となっています。

合鍵と純正の鍵

合鍵は鍵を持っていたその場で安く作れて便利ですが、メーカー純正品と比べるとやはり劣る部分もあります。

合鍵は、店舗に持っていった鍵を参考にして削るので、持っていった鍵が摩耗していたり、持っていった鍵が店舗で削ってもらった合鍵だった場合は精度が落ちてくる可能性があります。紙をコピーしていくと粗くなるのと同じと思えばわかりやすいでしょうか。

また、鍵の材質もメーカー純正品と合鍵では異なることが多いです。

メーカー純正品は「洋白」という素材で作られることが多く、強度が高く加工した断面がキレイなのが特徴です。洋白は銅とニッケル、亜鉛が使われていて、メーカーや鍵ごとにそれらの配合比を変えて作られています。

対して合鍵は「真鍮」で作られていることが多く、洋白よりも柔らかく加工しやすいうえに錆びにくい特徴があります。

合鍵をメーカー純正品と比べた場合、強度が弱いために傷がつきやすく、柔らかいため凹みや摩耗も起きやすいので経年劣化しやすいのです。

合鍵でも問題なく長期間使えることもありますが、鍵折れしやすいのは間違いなく合鍵と言えるでしょう。

メーカー純正品は合鍵よりも納期がかかって料金も高いですが、安全です。メーカー純正品の合鍵をお求めなら、ネットで簡単安心に購入できる「俺の合鍵」も参考にしてみてください。

鍵が原因だった場合の対策

鍵が原因だった場合の対策は以下となります。

  • 経年劣化した(摩耗が激しい)鍵は使わない
  • メーカー純正品の鍵を使うようにする

鍵はメーカー純正品でも数千円で購入できます。鍵が原因で鍵屋を読んだり、高価な鍵穴を傷つけてしまう可能性がある以上、少しでも不安な鍵は使わないようにすべきです。

また、鍵を開ける時や施錠する時などに、引っかかる感じがしたり、固かったら「無理に回さない」ようにしてください。すぐに鍵穴専用の潤滑剤を注入したり、別の鍵を使うなどして鍵折れを回避しましょう。

 

鍵穴が原因の場合

すべての鍵でひっかかる感じがする、スムーズに施錠開錠できない、という場合は鍵穴が原因と考えられます。

  • 鍵穴内部に小さなゴミやホコリなどの異物が入っている
  • 鍵穴内部に傷がついている
  • 経年劣化

鍵穴内部は精密にできているので、目に見えないほどの小さなゴミが入っているだけでもスムーズに鍵が動かなくなる可能性があります。

その場合、他の予備の鍵やスペアキーを使っても、いずれ不具合が起きて鍵折れが発生する可能性大です。

鍵穴が原因である場合の対策は以下となります。

  • 定期的に掃除機やエアダスターなどで鍵穴内部の清掃をして鍵穴専用の潤滑剤を注入する
  • (鍵穴内部に傷がついていたり経年劣化が原因の場合)早急に鍵穴を交換をする

鍵の交換も自分でやれば費用を安く抑えることができます。よほど不器用な人でなければ、試してみてはいかがでしょう?

鍵交換の手順や注意事などは鍵交換のページを参考にしてください。

 

鍵が折れる直接的な原因は「無理に回すこと」です!

鍵が折れた原因が持ち手の鍵だったのか鍵穴だったのかに関わらず、直接的には無理に鍵を回したことが原因であることが大半です。

鍵を回した時に固く感じたり、引っかかった感じがしても「とりあえず鍵を開けよう」と思い、少し力を込めて回すはずです。そこで鍵が折れてしまい、事の重大さに気付くことになるのです。

他には小さいお子さんが鍵穴に垂直に入れられず、斜めに鍵を入れて回して折れたりとか、違う鍵を強引に入れて回した、などがあります。

普通に鍵を使っていて折れることもゼロではありませんが、鍵屋である弊社に依頼をいただいた過去の実例を見ても、大半は回りにくい状態の鍵を無理に回して折れています。

さらに過去の実例では、折れやすいのは形状の問題だと思いますが、圧倒的にギザギザ形状の鍵です。ディンプルキーでの鍵折れはほとんどありません。今後、鍵交換を検討する場合には参考にしてください。

 

繰り返しになりますが、鍵を開けようと鍵を回したときに違和感を感じたり引っかかる感じがしたら、力づくで回すのはヤメましょう